カーゼ・コリーニ ブリッコ2012年 750ML
まず先にですが
※販売に際してのご注意
カーゼ・コリーニのワイン極少量入荷のため
販売条件つけさせていただきます。
今回販売は9種類ございます。
最大で
各1本限り二種類までとさせていただきます。
ご了承いただけますようよろしくお願いいたします。
例)
カーゼ・コリーニ
ヴィノット11-12-13 1本
ラ・バルラ2012年 1本
こんな感じでご検討いただけますと助かります。
2種類以上ご購入の際は受注のキャンセルまたは
変更などしていただくこととなりますのでよろしくお願いいたします。
唯一の個性持つワインでもあり
全くの酸化防止剤完全無添加ワインであり
ヴィナイオータ様のヴィノットはお願いしてプレスジュース使ったワインですが
通常のカーゼ・コリーニのワインは
フリーランジュースのみで仕上げるというこだわりよう
つい最近まで
セラーには電気もとおっていない
これはこだわりなのか忙しさのためなのか微妙ですが
それもまたカーゼ・コリーニのワインの神秘性というか崇拝したくなる
そんな魅力の一つとなっているのではと思います。
ですが年々割り当ては少なくなり
今回は1キュヴェ1本なんてのもあるくらいで
ケースで入荷なんてのがあった時代が懐かしいようですが
でもそれも嬉しい現状と喜ぶべきなんでしょうね
当店はけっこうポンポン開けてしまうほうかな
新しい生産者は飲みたいし
気になるワインは飲みたいし・・・で
採算が非常に心配なところですが
そんな当店でもなかなかテイスティングできないワインの一つですね
だからなのか
先日のポデーレ・イル・サントのノヴェチェントなどにも
どこかカーゼ・コリーニ節を探してしまったり
でもやはりあのカーゼ・コリーニのまったくもってソフトで丸く
旨味の詰まった奥深いワインこの感じは
カーゼ・コリーニだけなんでしょうね
そんな年々希少な存在となっている
カーゼ・コリーニ
今回のご紹介ワインです。
●ラ・バルラ2012年
●ラ・バルラ2010年
●ラ・バルラ2007年
バルベーラで造られる銘酒
ロレンツォ・コリーニももっとも思い入れのある畑の一つ
樹齢80年オーバーのバルベーラが植わっています。
2007年はなんども再入荷しているワイン
偉大な07ゆえに細かく少量ずつリリースなんでしょうか
そして2010年は現在少し閉じているようで09や07のようなボリューム感あるタイプよりも
少しシリアスさがあるタイプのようで少し待っていただきたいワインのようですね
2012年は生産量がかなり少なくなった年とのことで
2010年に近い仕上がりとのことです。
●アキッレ2007年
●アキッレ12-13
※ご注意
こちらのワイン12-13とエチケットに表記ありますが
2012年と2013年の葡萄ではなく
2011年と2012年の収穫年のもので造られたワインとなります。
ということで
ラベルには12-13と表記ありますが
葡萄は2011年と2012年の収穫年のもので造られたアキッレ
バルベーラ主体でネッビオーロが入るタイプ
やはり収量が足りなく大樽を満たすために11年と12年を混ぜたとのこと
それゆえにすでに美味しく楽しめる段階とのことですが
でも個人的にはもう少し待ちたいところですね
そして再入荷のアキッレ2007年はラ・バルラの07も少々混ざるもので
こちらもすでに飲みごろに入ってきているとのこと
でも07ですのでやはりもう少し待ちたいその先の美味しさ見てみたい!ですね
●ブリッコ2012年
●ブリッコ2011年
ブリッコは、ロレンツォ曰く、「最も私に酷使された畑で、ありとあらゆる実験の場となった」だそう。バルベーラがメインで、
20-30%ほどが僕も名前を聞いたことがないようなものも含め、ありとあらゆる土着品種が植えられています。バルラ、アキッレに比べると、タン
ニンが豊富で固いのが特徴でしょうか。
ということで
こちらもバルベーラで造られるブリッコ
以前は03なんかも飲んだのですがその強さ幅のあるワイン
濃密で強く深い私にとってもブリッコの印象カーゼコリーニのワインとして
けっこう印象深く残っているようにも思えます。
今回の2012年そして2011年そんなブリッコですのでできるだけできるだけ長くセラーリングしてほしいワインです
●チェンティン2011年
今回入荷のカーゼ・コリーニでもなんだかすごく一押しというか
すんごいワインとのご紹介あったチェンティン2011年
なんでも偉大なバローロ生産者
ジャンニ・カノーニカとヴィナイオータ社長とでカーゼ・コリーニのもとで
このチェンティン2011年を飲んで
驚愕の表情となったワインそれがこのチェンティン2011年
チェンティンはネッビオーロ主体のワインですから
偉大なバローロ醸すジャンニ・カノーニカにはその偉大さが身に染みてわかったのでしょうね
そんなチェンティン2011年
いつ飲めばいいのやら・・・・
●ヴィノット(ヴィナイオータ)11-12-13 1500MLマグナムボトル
最後にヴィノット11-12-13
マグナムボトル
ということで
ヴィナイオータの社長が
カーゼ・コリーニのワイン一切プレスしないで葡萄の重みだけで
出てくるフリーランジュースのみでワインを醸造する
こだわりですが
その残りをプレスすればまだまだ果汁はでてくるわけで
それでワインを造ってくれと懇願し根気強く頼んで
出来上がったワインが
このPBワインでマグナムボトルでのリリースとなるヴィノットです。
11-12-13とあるように
2011年2012年2013年のブレンドで仕上がるワイン
07,09,10に続いて今回で4回目となるのですが、一番“危うい”感のあるワインかもしれません
とのことで
揮発酸が若干高くなってしまったとか
でもボトル差もあるからすべてがそういえるかは開けてみないとわからないということで
怖いもの見たさのかたぜひ!とご紹介ですが
マグナムでこの価格
カーゼ・コリーニのワインをカジュアルに楽しめ早い段階でも飲めてしまうワインとなれば
欲しくなるワインですね
少しくらい状態が難しくても飲みたいワインではと思います。
ただやはりそんな状況そのへんご了承の上でよろしくお願いいたします。
以上9種類です。
※カーゼ・コリーニのワインですが
コルクへのワインの染みやエチケットのスレや破れある場合ございます。
良くあるのですが
そのへんだけご了承いただけますようよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
以下前回ご紹介文
カーゼ・コリーニ
ブリッコ2012年 750MLです!
この年末というか秋以降
カーゼ・コリーニのワイン美味しくなる時期というか
カーゼ・コリーニのワインは
なかなかにテンションの高いワインスケール感もあるもので
飲むタイミングとかもやはり考えるワインでもあるかと思います。
正直ワインのポテンシャル的にはテイスティングするたびにまだまだすんごい力秘めている
早い早いとは思いながらも飲んで数日どころか数週間かけてその行く末を見守りたいワインでもありますので
飲みごろまで酒屋でも保管できないワインの一つでもあるのではと思います。
そこまで待っていたら商売成り立たないので・・・
でもそんな中でも少しでも美味しく楽しめる時期そしてその後お客様にも大事に熟成していただきたいワインでも
ありますね
先日のフェスティヴァンでもこういったヴィナイオータ様のワイン
熟成した時の力みが抜けてきたときのしなやかなおいしさ
本当に美味しい体が喜ぶ美味しさあるんですよね
カーゼ・コリーニの場合それがいつになるのか気が遠くなりそうですが・・・
今回入荷分ですがというか毎回数本あるのですが
エチケットに若干のスレ、キズがございます。
それとは別にセラー保管のため若干のカビがエチケットに付着しているものも
ございますのでご了承の上ご検討ください。
それとカーゼ・コリーニのワインの良くあるのですが瓶内で酵母が生きて元気なもの
ボトル差であるのですがそれによってはコルクにワインの染みが出てきているものもございます。
その辺もご了承よろしくお願いいたします。
今回販売のものは
2015年1月入荷
そして
2015年9月入荷のものです。
今回販売ワイン
ラ・バルラ2006年1500MLマグナムボトル(バルベーラ)
ラ・バルラ2007年(バルベーラ)
ラ・バルラ2009年(バルベーラ)
ラ・バルラ2010年(バルベーラ)
アキッレ2007年(バルベーラ主体、ネッビオーロ)
アキッレ2009年(バルベーラ主体、ネッビオーロ)
ブリッコ2010年(バルベーラ)
ブリッコ2012年(バルベーラ)
です。
インポーター様より情報
ラ・バルラ2010年
ロレンツォにとって最も思い入れの強い畑で、樹齢80年オーバーのバルベーラが植わっています。享楽的雰囲気のあった2009よ
りもシリアスですが、飲み心地はすでに非常に良いです!
アキッレ2007年
バルベーラとネッビオーロが半々で植わっている区画。ネッビオーロ(ほぼ)単一で造られるワイン、チェンティンもこの畑のブド
ウが使われています。今回入ってきたアキッレ07ですが、以前に入ってきたものとは少々違います。以前に入荷したものは、アキッレ純100%な
のに対し、今回入荷分は5%ほどバルラ07が混ざっているそうです。恐らくですが、2樽目をアキッレだけで満たす事ができず、ちょこっと残って
いたバルラ07を入れちゃった、そんなところなのかと…。僕自身、博士の07を今飲むのでしたら、迷わずアキッレを選びます!!バルラとブリッコ07
をお持ちでしたら、当分その存在を忘れる事をお勧めします。
ブリッコ2010&2012年(バルベーラ)
ブリッコは、ロレンツォ曰く、「最も私に酷使された畑で、ありとあらゆる実験の場となった」だそう。バルベーラがメインで、
20-30%ほどが僕も名前を聞いたことがないようなものも含め、ありとあらゆる土着品種が植えられています。バルラ、アキッレに比べると、タン
ニンが豊富で固いのが特徴でしょうか。
今年も最後の12月となりましたので
日頃ご愛顧いただいておりますお客様へお分けしたく今回販売となります。
※販売に関してのご注意
今回販売分のカーゼ・コリーニですが
キュヴェ一種類につき
御一人様1本限りとさせていただきます。
数種類販売となりますので
各キュヴェ各1本ずつ購入も可能となります。
もう一つ大事なことですが
今回いつも当店ご利用のお客様へ感謝の気持ちを込めての販売となりますので
当店でお買い上げ実績のあるお客様に限ります。
実績のないお客様からのご注文に関してはキャンセルとさせていただきます。
申し訳ありませんがご了承のほどよろしくお願いいたします。
以下2009年ご紹介文
カーゼ・コリーニ
ブリッコ2009年です。
いよいよカーゼ・コリーニの季節となりました。
なんとなく当店はそんな感じであります。
フリーランジュースのみで造られる
バルベーラのアマローネともいうべきカーゼ・コリーニのワイン
ソフトでソフトな質感ありながらも極テンション感じる
カーゼ・コリーニのワイン
例年1月とか2月とかそのころに入荷となるようで
イレギュラーもあるかと思いますが
やはりそれからの暑くなる時期よりは
秋深まるこの時期のご紹介した!
ということで今回も2014年2/4に入荷したワインとなります。
夏を超えこの10月11月まで落ち着いた
もちろんポテンシャルあるワインは今後5年10年を成長していくかとは
思いますが
よろしくお願いいたします。
今回入荷分は
ラ・バルラ2009年(バルベーラ100%)
ラ・バルラ2008年
ラ・バルラ2006年
ブリッコ2009年(バルベーラ100%)
チェンティン2009年(ネッビオーロ100%)
アキッレ2007年(バルベーラ主体&ネッビオーロ)
アキッレ2009年(バルベーラ主体&ネッビオーロ)
ヴィノット2010年1500ML(バルベーラ100%)
となります。
09年とヴィノット2010年以外は再入荷のワインですが
今回09は造り手の博士ことロレンツォ・コリーノも納得の仕上がりとのことで
期待できるワインとなっております。
これからの秋冬
特別な場面でじっくりと楽しんでいただきたいワインであります。
ブリッコとラ・バルラですが
プレスジュースと使うヴィノットを省けば
バルベーラ100%で造られるこの
ブリッコとラ・バルラ
何が違うのか・・・造りも全く一緒とのことで
樹齢や畑その違いとなるようであります。
なかなか貴重なカーゼ・コリーニ
二つ並べてのテイスティングなどできませんが
一度でいいからしてみたいですね~
※今回入荷分ですがというか毎回数本あるのですが
エチケットに若干のスレ、キズがございます。
そしてコルクにワインが染みだしているものもございます。
それとは別にセラー保管のため若干のカビがエチケットに付着しているものも
ございますのでご了承の上ご検討ください。
以下2007年ご紹介文
カーゼ・コリーニ
ブリッコ2007年です!!!
以前このカーゼ・コリーニ
ブリッコ2003年御取り扱いございました。
以前御取り扱いのあったものは
野村ユニソン様扱いのものでありました。
その後インポーター様変更となり
イタリア自然派ワイン専門インポーターでもある
ヴィナイオータ様になりました。
ということでその後御わけ頂いた貴重なワインであります。
今回は
ブリッコ2003年
ブリッコ2007年
そして
ラ・バルラ2007年入荷となりました!!!
しかし実はこのワイン入荷昨年2011年7月でありました。
でもなかなかご紹介できない
どうやってこの凄さをお伝えすればよいのか迷っているうちに
今の今まで大事に温めることとなってしまいました。
そして年をまたぎやっとの思いでご紹介であります。
今回入荷の中から
ブリッコ2003年
そして
ラ・バルラ2007年テイスティングさせていただきました。
そしてこの二種のワイン飲んで
その凄さを体感することとなりました。
バルベーラからこんな素晴らしいワインが出来るのかと
バルベーラというと当店でも
トリンケロ初めピエモンテのバローロの造り手が
こぞって造るワインでもあります。
確かカッペッラーノだったか
バローロの最高の造り手たちは
以前よりバルベーラの可能性を知っているとか
だからこそ
バローロとなるネッビオーロこちらももちろん力は入っておりますが
バルベーラに対しても
本当に愛でるべき存在として
心血注いでいるようであります。
そんなバルベーラの最高峰ともいえるワインが
このカーゼ・コリーニのバルベーラではないでしょうか
バルベーラのアマローネともいえる
濃厚なエキスの中にふくよかで複雑そしてどこまでも深い世界の広がるワイン
しっとりと甘くまろやかな液体に
身も心もとろけるようなワインばかりであります。
ぜひ感じていただきたいワインであります。
以下インポーター様情報
埋もれていた驚愕の造り手
ダンディーでロマンチストで、そしてお茶目な教授ことロレンツォ コリーノのワイナリー、カーゼ コリーニ 。彼、そして彼のワインとの出会いは色々な意味で衝撃的でした。
ボストン出身の女性で、イタリアワインへの深い造詣と、知らない造り手はいないんじゃないか、というくらいの顔の広さを持つ方がいまして、その彼女がロレンツォを紹介してくれたことがきっかけでした。
彼女曰く「バルベーラで酸化防止剤を全く使わないワインを造っていて、畑は恐ろしく樹齢が古く、とんでもないこだわりで農作業もしていて、etc…。自家消費レベルでなくワインを造っている人で、そんなにこだわってやって、高品質のワインを造っているのに、造り手の間で語られることがない…。」
始めは、少し大袈裟なんじゃないかと思うほどでした。そんなすごい造り手が、世に出ずに本当に埋もれているはずがないと。しかし、2003年アンジョリーノの家で「ラ バルラ1997」を初めて飲んだ時の動揺は今でも忘れられません。「なんだこれ、バルベーラで造ったアマローネじゃん。」というようなことをコメントしたはずです。
完熟というより、過熟させたかのようなブドウの香り、恐ろしいまでの果実味、ヴォリューム、アルコールがあるのに凄く飲み進む…。
頭の中では?が付いたまま、数年経った2006年秋、ついに彼と出会います。そうしたら話の合うこと合うこと!農業に関すること、ヒトと自然…本当に腑に落ちることばかりで、会話が楽しくて楽しくてしかたがありませんでした。
ロレンツォは大量のエネルギー消費を伴う現代の大規模な農業に対して異を唱え、"持続可能な" 農業の重要性を地質学を専門とする学者の立場から説き、その証明の場として、家業でもあったブドウ栽培とワイン造りを行っているのです。
論理的ないない尽くし
畑では年2-3回のボルドー液の散布以外は一切の農薬を使用せず、無施肥、不耕起、無除草を実践。5-10年に1回程度、ブドウの株の周りの土を起こしています。畝の所などは完全に不耕起で、雑草を年2-3回刈るだけ。そして樹齢の高い樹から、圧倒的な凝縮感、熟度のブドウを収穫しています。
セラーでも、人為的関与はできる限り避けるようにしており、長期間の醗酵・マセレーションを行い、できるだけ樽の移し替えも行わず、醸造からボトリングでのどの過程においても酸化防止剤を使用しません。
畑でもセラーでも "ないない尽くし" の感のあるロレンツォ、"絶対やらないんだ!" という感じに肩をいからせてやっていないのではなく、論理的な観点から "やらないこと自体が理にかなっている" と判断しやっていないように見受けられます。先人の教えの中にとても深い含蓄があることを経験から学び、そこに科学的な裏づけも取っているのです。
持続可能なワイン造り〜畑編〜
ロレンツォが良く使う言葉に"Sostenibile(持続可能)"というのがあるのですが、いい言葉だと、いつも感心してしまいます。
彼の場合、畑でトラクターを使わないので、土が潰れない。潰れないから、やわらかいまま、なので土を改めて耕す(保水性を高め、空気を含ませるために)必要がない。雑草は刈ってそのまま放っておく事で、自然に堆肥化する。この堆肥は、多く(収穫量)を望まないのなら、ブドウにとって十分な栄養分となる(森に肥料が必要ないのと同様)。微生物が雑草を堆肥化するために活動した際に、空気も十分に含まれることになるので、土壌がやわらかいままになる。雑草という餌があるので、微生物は増える。微生物が増えれば、他の生物にとっても同様に生き易い環境になる。そこに自然界のバランスが生まれる。そのバランスさえあれば、極端に害虫が出るということはない。
持続可能なワイン造り〜セラー編〜
セラーでも同様。彼は醸造からボトリングまで、酸化防止剤を一切使用しませんが、それはただ単に使用する必要がないから使わないだけで、それを実現するために、先人の知恵に科学的理由付けをしたテクニックは駆使しますが、そのテクニックを実現するのに特別なテクノロジーや機械・設備が必要なわけではありません。エネルギー消費が少なく、無理がない。あまりにも理にかない過ぎていて笑ってしまう程です。
ブドウは完璧なものだけをセラーに持ち込む。そうすることで、バクテリアに対する過剰な心配がなくなるので、醗酵の初期段階に酸化防止剤を使う必要がない。除梗後、圧搾されたブドウは100年以上使っている大樽に入れられ、醗酵を促す。セラーにも樽にもブドウの皮にも酵母はたくさんいるでしょうから、培養酵母を使う必要がない。どんなに気温が低かったとしても、醗酵は1日もすれば始まりますが、3-4日は果帽に触れず放置。こうすることで、好気的な微生物、嫌気的な微生物とも各々が住みやすい環境で培養される。これがロレンツォのように糖度の高いブドウでも最後まで醗酵を進められる原動力になる。
果帽が空気にさらされるのはバクテリア汚染や酸化の危険があるということで醸造学的にはタブーとみなされているので、できるだけ早くモストの中に沈めてあげるべきと言われている。では何故ロレンツォは3-4日置いておけるのか?樽上部は軽くふたを閉じているだけなので、樽の容積以上に発生したCO2はふたの間から逃げるが、樽内の空気は基本CO2がメインとなる(ナチュラル・マセラシオン・カルボニック!)。なので、酸化のしようがない。
長い醗酵・マセレーション後、ワインはフリーランで出てきたものだけ使用する。その際、ヴィナッチャがスポンジの役割を果たし、澱をせき止めてくれる。澱がそれほど混じってないワインは極端な還元には陥らないので、澱引き・樽の移し変えを必要としない。樽の移し変えは、還元に陥りそうなワインに酸素を与えるという意味もあるが、酸素は酸化の引き金となる物質でもあり、酸化防止剤を使わず醸造・ボトリングする造り手にとっては諸刃の剣である。
理にかなった判断基準
当初、過熟気味ではないかと思っていたブドウの熟度も、彼の考える"完熟"の定義が他の人たちと全然違うところにあるということが、彼と話すことで理解できました。
一般的には、糖分量と、糖分と酸のバランスなどから、収穫の時期を判断するのですが、彼は極端な話、種しか見ていません。ブドウを食べ、種を噛み砕いた時にカリッとナッツのような食感の時、種は茶色になっています。それが、種自体が次世代を残す準備ができた、成熟しきったという証で、樹であり果実であるブドウが、とあるサイクルを終えようとしているサインなんだと言います。
ですから、彼のワインはヴィンテージによってアルコール度数がまちまちだったりしますが、それこそヴィンテージの天候的、気候的特徴が結実したものなわけで、毎年糖分(つまり出来上がりのアルコール度数)を見ながらブドウの収穫のタイミングを決めるよりも、判断基準にブレがないように思えるのです。
先人の教えと自らの経験が智慧となる
カミッロ ドナーティという、パルマ近郊で微発泡性ワインを造る造り手が、「昔の人は8月には収穫をするな9月に入ってからしろと言ってたから、2009年も守ってみたら、潜在アルコール度数15%の発泡しないランブルスコができちゃって…。地球自体の気候が変化しているわけだから、我々も柔軟に対応すべきなのかなぁ。」と言っていたのですが、後日、ロレンツォからこの8月が指しているものが旧暦であること、つまり8月の終わりとは秋分の日をまたぐことを指し、ブドウが冬眠から目覚め、春に芽を出し、初夏から夏にかけて成長し、秋に子孫を造る、このサイクルこそが重要なんだと先人は言っているのだと教わりました。
そして彼は、秋分の日を境に、それがどんなに暑かった年であっても、日中と夜間での大きな温度差が生まれ、夜間の冷気を受けたブドウは当然のことながら日中の収穫時にも温度が低く保たれ、収穫から醸造に至るまでの過程での
ネガティヴなバクテリアの繁殖を抑制できると言います。
自然に寄り添う判断が造るワインの個性
ロレンツォや他の造り手が造る、ヴィナイオータが考える偉大という領域に踏み込んでいるワイン、その味わいを実現する方法は、どうやら "できるだけ~しない" という考え方らしい。その考え(アプローチ)は全くもって持続可能なスタイルであると言えます。
人の手をできるだけ加えずにという考え方で造られているのにもかかわらず、恐ろしく個性的であり文化的なロレンツォのワイン。高度な文明社会が、傲慢な意気込みをもって造る無個性であり非文化的なワイン。人が人らしく生きていても、自然と折り合いがつく点はあるが、多くの利害が絡むところでは折り合いはつかない、ということなのでしょう。
彼らのワインを愛してやまないのは、この様なことにも気づかせてくれたからではないかと思います。そして、少しでも多くの人が彼らのワインの中にある答えに気づいてくれる事を願います。
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